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MB-1 custom 175F のトリセツ[実釣編] [ルアー雑記]

情報発信がブログからSNSにとって代わって久しいですが、そんな時代にブログの存在意義はアーカイブ機能とガッツリ長文を書き込めることなのかなと思っています。

久しぶりに書く記事は、実釣寄りのMB-1記事。そう言えば機能や設計の発信はしていても具体的にどう使うのか、この手のジョイントベイトをどう位置付けて使っているのか、をほぼ発信してないと思い立ったからです。

その辺の持論は、ウッドのオリジナルを使っていた頃と考え方は大差なく、今使ってもやっぱり同じような釣れ方だなと思っています。リップが付いた古典的な2ピースの大きめジョイントベイトがどういうルアーなのか、ブログでたっぷりと書いて行きたいと思います。お時間のある方はお付き合いください。
(取り急ぎ写真なしで…後で追加する予定)

MB-1を使っていたフィールドは関東平野にある典型的なマッディシャローや河川です。浅いか深いかと言えば浅いフィールドでカバーかオープンかと言えばカバーが絡むフィールドです。水色もクリアよりは濁り気味。そして沖よりもバンク側。

こういったタイプのフィールドにMB-1のようなルアーは向いていると思っています。オープンウォーターを泳ぐバスが「あ、餌がいる~」とパクッと喰うタイプではなく、発見されてから喰うまでの時間が短いタイプのルアー。リアクションで喰わせる傾向が強いとも言えます。

一番の特徴はリップによるアクション発動です。リップにより一瞬にしてルアーにパニックアクションを起こし、または移動距離の短いアクションを発動し、またカバーをかわします。この特性の代償が「よく見たらニセモノっぽさ全開なわざとらしい動き」ということになります。オープンウォーターではこれにより見切られることが多発します。

この特性をしっかりと理解しておくと、MB-1の出しどころははっきり見えてきます。経験則を交えながら解説していきます。MB-1で釣れるパターンは非常に明確です。バンクのカバー際、やや沖の沈みモノからの食い上げ。これが圧倒的に多いです。「そんなこと分かってるわー!」と言う声が聞こえてきそうなアンサー。でもこれは基本中の基本の話。これだけならバンクをだだ流ししてたら釣れる話なんですが、昨今そんな甘いわけはありません。

これを基本にしてフィールド毎に微調整してアジャストしていく必要があります。この手のビッグベイト(というほど大きくはないかもですが)が思ってるより簡単であり、思ってるより簡単ではないと言う矛盾をはらむ理由が、この辺にあるのではないか?と思っています。

シーズナルな話をしてしまうと収集が付かなくなるので深掘りはやめておきます。先述したフィールドでそんなパターンで釣れないなら単純にそこに喰うバスが居ないだけで、例えば夏はカバー奥に入ったり、逆に沖に出てしまいエンカウントしない事で凄く難しくなる傾向にあります。春はその点良い条件が揃い、産卵絡みでシャローにデカイバスが集まります。アフター期もまだまだ可能性アリアリです。低水温期はシャローでエサを喰って丸々と太ったデカイバスがターゲットになります。

フィールドによりシーズナルも様々だと思うので、比較的デカイバスが自分が良く行くフィールドでどう動くかは今一度整理してみると釣果に繋がるかもしれません。ベイトも相当重要ですし、言わずもがな、デカイベイトが絡んでるタイミングなら相当期待できます。

調整の話ですが、これも聞けばそんなこと?というようなことです。
ひとつはフィッシングプレッシャー。メジャーなフィールドでバンク際を、ハードルアーソフトルアー問わず、常に攻められている場合。この場合はバンク際はあまり期待できません。これも当たり前だと思われるかもしれませんが、あまり意識しないで際ギリギリでネチネチばっかりしていませんか?

ターゲットになるようなバスがシャローに居るとして、その場合のバスの着き場はちょっとだけ沖の沈みモノです。ブレイクより沈みモノが有望で二つ絡むならご想像の通り、最高です。首振りなのか、巻きジャークなのか、トップなのかちょっと潜らせるのかは分かりません。当日の状況でアジャストさせます。サーチの効率が良いのは巻きジャークで一番多用するメソッドです。

少し話が反れますが、MB-1を設計する上で最重要事項だったのが巻きジャーク性能であったのは、一番多用するからであり、ピンポイントを突いた設計をしないと実現が難しいからです。首振りやクランキング優先の設計をした上で巻きジャークができるリップ付きジョイントベイトを作るのは無理だけど、巻きジャーク優先の設計をした上で首振りやクランキングもできる設計をすることは可能とも言えます。リップ付きジョイントルアーを巻きジャークさせるにはかなり繊細な設計が必要で、その難しさは「ルアーの形が一定ではない」というジョインルアーの宿命と、リップによっていつも一定方向に抵抗が掛かるということに由来しています。リップでアクションを起こしている中で、ボディが常に変化しているからイレギュラー系のアクションは安定しない、ということが起こります。ただ巻きや首振りは単調なアクションなのでコントロールはしやすく、例えばボディデザインの影響はあまり受けないし、リップの些細な設計変更にも対応してくれます。でも緩急があり、イレギュラーな入力に対応するには、軸となる安定設計の中に絶妙な不安定要素を入れる必要があります。


ダメだ…設計の話になると長くなる…。この辺でやめます…。


釣りの話。
フィールドが広くてバス密度が薄い流域が長い河川などは、絨毯爆撃されていない場合がほとんどなので、ここまでシビアではなく、いるべき所にいるパターンが多いです。エリア選択が重要な場合が多いと思ってます。

もっと具体的に、自分が良く行く(行っていた)フィールド名を上げて自分が持っているイメージと釣り方の傾向を書いていくと、

●新利根川
プレッシャー高め→バンク際より少し沖目の沈みモノを意識。
インサイドや地形の変化で水深の浅いところはやる気があるバスが入りやすいので水面を意識しながら結構沖までやる。
(フィールド全体が単調なせいか、他のフィールドより顕著な気がする)
岸際の水深が1.5mとか深いところはあまり向かない。

●将監川・長門川
プレッシャー高め→バンク際より少し沖目の沈みモノを意識。
狙いやすい目立つカバーはほぼ全員が撃っているので、見えない沈みモノの他に些細なカバーが狙い目だったりする。

沖の沈みモノを狙いたいので、潜らせる巻きジャークが効率が良く、さらに濁り水なので、喰わす「間」を入れたソフトでスロー気味な巻きジャークが非常にマッチします。様子を見ながら「間」で水面まで浮上させるのも効果的で水面に出た瞬間に巻きジャーク発動など色々と試すとその日のアタリアクションを探せます。
逆に低水温期はややウエイトを追加して「間」で浮上してこないようにして、首振りをメインにネチネチやります。MB-1は軽いタッチから強い入力まで対応するように設計していますので、首振りの強さも色々試してアジャストしてみてください。

ここはいかにもデカイ魚が陣取ってそう…というところではトップ攻めが効きます。じっくりと放置も交えながら水面に浮かせておきます。フックはフェザーフックもお試しください。連結されたボディはもちろん、ソフトなシリコンテールは僅かな風や波でユラユラと揺れ、フェザーフックならフェザーがユラユラと水面下で揺れているのを想像しながらのんびりとやるのが良いです。トップだから釣れる魚もいると信じてやるのがミソ。(トップ=ルアーが曖昧になり騙しやすい)

ちなみに巻きジャークがキレが増すのはノーマルフック仕様で、ラインもナイロンよりフロロが向いています。リールは何度も何度も言っていますが、EXハイギアである8台がベストです。通常のハイギアである7台だと少し足りない…。MB-1にはぜひEXハイギアを使っていただきたいです。


●八郎潟
バス密度が低く、エリア選択が重要なタイプ。でもバスはアグレッシブなので、巻きジャークでサーチして行く。アシ際での反応も多いので、エリア選択後にネチネチとした釣りにスローダウンするのも面白い。低水温期はスローダウンした釣りになるのは一緒で、ローカルの話を聞いたところ想像よりずっとスローな釣りでした…。

●小貝川(MB-1が生まれ育った川)
エリアや時期によってタイプが変わりますが、減水期で流れがある場合は遅い釣りはやりにくいのと、巻きジャークで十分反応してくれるので巻きジャークメインの釣りになります。インサイドは浅すぎる場合が多いので、基本アウトサイドとアウトサイド前後のストレッチがメインになります。バンク際でもちょっと沖目でも釣れますが、2ジャーク目までに反応する場合がほとんどです。増水期ではバス密度が低くなるので、こちらも巻きジャークが効率的。増水期は全体的に難易度はグッと高くなります。


全体的な傾向として、水面直下で釣ることが多いMB-1は、水深が深い=バスが観察する時間が長い=見切られやすい、水深が浅い=バスが考える間もなくバイトしやすい、というのがあると思っていて、私的にはリアクションで喰わすイメージで使っています。だから巻きジャークの釣りが多いとも言えます。逆に低水温期の首振りは食性が強く、トップの放置も食性(ひょっとしたらイライラ)が強いと思っています。

一見ダイナミックでイケイケで攻めの釣りのイメージがあるジョイントベイトの釣りですが、実は多様で繊細な釣りです。そもそも通常のルアーサイズよりデカイのでキャストひとつとっても繊細。クランクベイトなら気にならなかった着水音も、例えばカバー際に同じようにキャストしたらバスは釣れません。着水音を抑え、繊細に操作する。だだ流し、単調なアクションで流していく釣りだと、釣果は望めないのがこの手の釣りです。

私は基本的にボートの釣りをしていますが、オカッパリはどうかというと、当然事情は変わってくると思います。私も昔は霞のオカッパリバサーでした。今霞でオカッパリで使うなら巻きジャークは護岸沿いで使いたいです。完全な平行キャストをするとロッドとルアーを一直線にしずらいのでやや斜めキャストをしてスローな巻きジャークが効きそうです。ちょっとしたカバーやポケットなどピンスポットでも巻きジャークを積極的に入れて行きたいところ。ロッドの先しか出せないようなカバー周りでは首振りなどのスローなアクションにして、放置プレイも面白そうです。放置プレイはオカッパリの方がやりやすいのは間違いないです。

そう言えばクランキング(ただ巻き)の話がほとんど出てきませんが、積極的に使っていただきたいと思っています。水面直下でのスローな巻き、大場所で遠投してクランキングなどなど、使い所はたくさんあります。遠投して普通に巻いてくると大体1.5mくらい潜ります。
潜らせた先で別のアクションを入れるなど組み合わせもアリです!ウエイトを少し追加(2g程度)するとかなり浮きは抑えられますので、ただ巻きで潜らせてウィードエッジでネチネチする、岬の張り出しで巻きジャークなど面白そうです。
ゴロタ場でクランキングも全然アリです。ルアーの強さ的にはマグナムクランク程度だと思うので、それを使うシチュエーションなら投入してみてください。
MB-1はウォブルがテールまで伝わるような設計をしていて、ただ巻きにも拘った作りになっています。

久しぶりに長い文章を書いてしまいました。
たまにはブログも良いですね。
何か書きたいテーマが浮かんだら書きますね。

「スプーンとクランクベイト」とかw


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